「アートフェスティバル」での展示に参加しています(久留米市/石橋文化センター)

 

2024年11月2日(土)〜17日(日)まで、福岡県久留米市にある石橋文化センターで開催中の「アートフェスティバル」で展示に参加しています。展示は、今年の夏休みに久留米市の小学生を対象に行ったワークショップの作品を元にしたもので、野外での展示です。

今回の展示と制作は「子どもたちとアーティストによるアート創造プロジェクト」の成果展示となっています。初めて、子どもたちと一緒にアートを作るということを考える機会となり、私が意識したのは、子ども達を、大人としてアーティストとして利用しようとするのではなく、一緒に作品を作る存在として最大限尊重をしたい、ということでした。夏に行ったワークショップと同じく、展示のタイトル/テーマは「しあわせの家をつくる」で、これは石橋文化センターを作った石橋正二郎さんのこの場所への想い「世の人々の楽しみと幸福のために」から着想を得ています。

家型のオブジェを作るという作品の枠組みは私が自分のアーティストとしての作品として考えましたが、ペイントを始めオブジェの組み立てや展示場所での設置など、可能な限り子ども達にもそのプロセスに主体的に関わってもらえるように工夫をしました。

今回の展示に際して、私もひとつ、家型のオブジェを作りましたが、大人としてのサイズ感やアーティストとしての作品作りを意識しつつも、子ども達の作品との対等な関係性も意識しています。

夏休みのワークショップでは、最初に子ども達に「しあわせについて考えたことはある?」と聞いてみました。大人も普段からあまり考えないテーマかもしれません。今回の作品は、それぞれがしあわせについて考えて表現した作品です。

家という要素は、私がこれまで行ってきた表現の中で登場するキーワードでもあります。私は場や空間が持つ力の作用に興味があり、しばしば家という暮らしの場・最もプライベートで身近な空間について考えています。石橋文化センター全体は、通常は公園の機能が主ですが、そこに暮らしの場の象徴として家型の物を設置することで、見える風景/景色が変化すること、そこに暮らしや物語を想起させるものが生まれること、人の営みを感じさせる場になること、などを考えて、今回のような展示を考えました。

 

実際の空間を体験していただくことで、子どもが持つ眼差しや、その場所との関わり、対話という意味でも、普段は何も無い丘に作品群が現れたことで変化した景色とその雰囲気を楽しんでもらう機会になると嬉しく思っています。

 

アートフェスティバルでは。他3組の展示もセンター内の色々な場所で観れます。紅葉やバラフェアなどもあり、ライトアップも!盛りだくさんで楽しめる秋の文化センター、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください!

 

展示詳細

アートフェスティバル2024

アーティスト:天野百恵、オーギカナエ、オレクトロニカ×佐賀大学、九州産業大学大学院
会期:2024.11.02(土)-11.17(日)
時間:10:00-17:00
場所:石橋文化センター/福岡県久留米市野中町1015
https://www.ishibashi-bunka.jp/event/artfestival2024/